vol.51 まことしやかに流るる日々を。〜強羅花扇 円かの杜 編〜

俄かに私は疲れていて。
渦中にいる時は、その疲労感の自覚すらない。
この年末年始からの駆け抜けた日々に。

「楽しいこともストレスである。」と、心理カウンセラーの勉強で学んで以来。
あぁ、私はストレスを溜めていたのだと、気づけるようになっている。

あるプロジェクトにとっぷりと浸かり、
新しいことにチャレンジさせてもらったこと。

興奮と、新しい知識と、経験を重ねる日々に、私は嬉々としながら自分のスキルとキャリアを惜しみなく注いでいた。

やりたいことと、求められていることが合致していたため、とてもやり甲斐があったし、心から愉しんでいた。
ただ、それだけではなかったということが、プロジェクトが終わってから気づく。

もちろん、仕事だけしているわけではないからこそ。

様々なスケジュールを縫い合わせながら、
綱と綱の間を飛び越えながら前に進む。

そんな時間のやりくりをしながら。
優先順位をつけながらも、どれもこれもこぼれないようにしたいという、欲張りな私がそこにいて。
自分のハンドリングで決めておきたいという自我が、他者の介入を許す余裕などなく。
あたかも、私が望んでいるかのようなスケジュールの提案のされ方に、違和感を抱いた。

果たしてこれは、仕事に分類されるのか。
プライベートの時間を、どの程度捧げるのか。
子ども達に「行ってくればいいじゃん。」と言われても。

私の心が動いているのか。
それとも、無理をしているのか。
そもそも、本当に必要とされているのか。

そういう自分の側面と。
この衣装の方が求められているキャラクターなのだろうか、とか。
この髪型の方が可愛らしいから、とか。

意識は他者に向かってしまっているという矛盾に。
バランスが取れなくなっていた。

プロジェクトが終わる頃。
全く予想しなかった出来事の知らせを受ける。
あらゆる事象は、因果なのだろうか。
パラレルで進む時間の中で。

私は動揺した。
何がベストなのか分からず。
また、どうしようもない現実に。
成す術がないまま、私は仕事へ向かった。

そうすることしかできない。
そして、自分の無力さを突きつけられること。
なぜ、もっと大切にしなかったのだろうと振り返りながら。

そうして、プロジェクトが終わり。
髪を切った。
バッサリと前下がりのショートボブになった私は。
短いながらに、髪に宿った因縁を切り捨てたかったのだろう。
媚びることのないように。
自分らしさを再確認したいと願い。
誰かに言われたからではなく。
自分の意思で髪を切り、好きな服を選ぶ。

常にそうでありたいと願い、そういう行動を取っていると思いがちだけれど。
意思の弱い私は、ついふらふらしてしまう。

時々、こうして戒めて。
自分を見失うことのないように。
好きな自分の姿でいられるようにしておきたいと。

切った直後の自分の姿が少年のようだったとしても。
私はわたしの好きな顔に変化していくのが好きだった。

そうして、スカスカになっていた私の中身は。
再び、私の養分でいっぱいになり、走る準備をする。

強羅花扇 円かの杜
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