切り取られた世界を見ることに慣らされすぎて。
自分が、どこにいるのか分からなくなってしまわぬように。
巧みな導線がいくつも張られた世界で。
自分を見失わないように生きるということは、
どういうことなのだろうと立ち止まる。
心地いいか、神経が麻痺していないか。
私はどこにいるのか。
目の前にいる人の温もりは感じるのか。
遠くにいる人の声を聴くことをためらうのではなく。
忙しいからと、自分の気持ちを封印してしまっていないだろうか。
目まぐるしく変化する日々の疾走感に。
自分が取り残されてしまったような感覚に浸ることは容易(たやす)い。
「自分の意思決定ができる人なんてね、そんなにいないからね。」
そう言われて。
「そんなの、自分の人生ではないじゃない。」と反論する。
「あのね、きっと君の住んでいる世界にはそういう人が周りにいるんだろうけれど、そうじゃないからね。あまり主張しすぎると、疎まれるんじゃないの?」
そんなニュアンスのことを言われても。
そんなことは、私にとって重要ではないのだから。
自分の常識は、他人の非常識で。
「常識の範囲内でお願いします。」というのは。
各々の環境によって違うのだという。
同じ港から眺める景色でさえ。
数メートルの高さで、世界が違っていた。
そのことを感じることで。
自分は、どこに向かっているのだろうと思わされる。
海も陸も空も。
大空を旋回したかと思えば。
海の底に沈むこともある。
大地を縦横無尽に駆け巡り。
飛び跳ねながら。
むき出しの感情の喜怒哀楽は健在で。
とても忙しく、エネルギーを使うことは昔から変わらない。
それでも。
多くの事柄と遭遇してきたことで。
動揺することは随分と減ったように思う。
それは、時に淋しさを帯びることもあれば。
それが、経験値なのだと我ながら頼もしく思うこともある。
あれ程までに感激し、新たな経験だったというのに。
乗り越えてしまうと、それ以上の刺激を求めてしまう。
どこまでも欲張りで、果てしなく刺激を求める性を認めながらも。
身に余る経験だと、必要以上に謙遜する自分がいて。
いつまでたってもアンバランスさは抜けず。
私は、ここに存在していることを確認する。
あまりに突拍子も無いこともあり。
地に足がついているのか、浮き足立っているのか、なんだか分からないけれど。
映像は私の目の前で映し出され、
夢だろうが、現実だろうが、幻だろうとも。
私の記憶に刻まれてゆく。
世界中の人たちと瞬時に繋がれる今。
魔法の時代と言われ。
便利さが当たり前となり、不自由なことの楽しさを見失ってしまいがちだけれど。
これでなければならない。という固定観念や、先入観を手放して。
自分の思い込みや経験則など、当てにならないのだから。
フレッシュな感性を持ち合わせつつも。
動じない自分が作り上げられてゆく。
スケジュール通りにいかない出来事でも。
そこまで落ち込まなくなったのは。
どこかで、それを予想していたからかも知れない。
もしくは、落ち込んでも仕方のないことだからと。
起きた事象に対して、そのまま受け止められるようになっただけなのだけど。
そのことに色をつけて。
嘆いてみたとしても。
誰が喜ぶのだろう。
不幸の蜜の味を求める人たちに。
誰が差し出すというのだろうか。
きっと、それは必要な期間で。
タイミングではなかっただけで。
そういうことにも。
何食わぬ顔をして。
淡々と受け止めて。
次の施策を考えるだけなのだと。
「あー、ママさ。
どれだけショックだったか分からないけど、そのネタで1ヶ月ぐらい言い続けそう。」
「えー、だってすっごくいい物件だったのよ。きっとアナタも気に入ったわよ。」
「別に、見てないし。」
「前のカフェは、めちゃめちゃ素敵だったでしょう?引っ越しちゃうのよ。お別れに見に行かなくていいの?ママの引っ越し手伝ってくれないの?」
「いかない。」
そんな会話をしながら。
遣る瀬なかった気持ちを娘に話しながら。
私はそれで救われていて。
次に何かあるんでしょ。と、涼しい顔で言われてしまった。
そんな年の瀬に。
あまりこだわりすぎずに、生きていけたらと思うのだった。
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