vol.35 アクアイグニスでの休暇 〜地方と、生きる場所の考察〜

高速道路を利用して。
移動すること5時間。
たどり着いた先は、「アクアイグニス」という名の施設。

広大な土地に、ビニールハウスや有名シェフによるレストラン・カフェのプロ
デュースが目を引いた。
空と高速道路の工業デザインと。
その自然の中の建物とのコントラスト。
地方再生という表現をしていいのかはわからないけれど。
地方出身者としては気になるものだった。
都心に暮らすようになって。
随分と年月が流れている。

あのね。
どこで暮らしてもいいのよ。
日本にいなくてもいいのよ。
どこの誰と結婚してもいいし、自分の好きなように生きればいいのよ。
この言葉は。
「自由」という名の自己責任。
あー。もうわかっているから。
ママから、その話をもう何回も聞いているから。
そうね。そうだけれど。
その繰り返しの中で。
刷り込みをしているのよ。
人生半ばの私と、これからの娘の成長を思う。
どんな人と一緒になって。
どんな時間を過ごすのだろうかと。

高校3年生。
国語の授業。
黒板に書かれた内容を埋める。
「人生とは         」
先生が書いた問いに。
正解なんてなくて。
たまたま席順で。
私が黒板に書く生徒となった。
「人生とは後悔しないこと。」
そう板書して。
私は席に戻った。

今の私は、どんな時間を重ねているのだろう。
浮き沈みをしながら。
影響を受けながら。
影響を与えながら。
自分の存在価値を見出せないで、もがき続けているのではないだろうか。
過小評価も過大評価もせず。
等身大の自分を見ながら。
君は何者になりたいのだと問われるとしたら。
私は何と答えるだろうか。

我が子に人生を切り開いてほしいと願うのであれば。
親の私が。
自分の人生と向き合い、
果敢に挑む姿を見せるしか術はないのだろうと思いながら。
身の丈を考えてみたり。
自分の愚かさと向き合いながらも。
一縷の光や喜びを胸に。
飛んだり跳ねたりしながら。
今日も朝を迎える。
日々を重ねる。
経験値を増やしていく。
その分。
何かを伝えられるだろうか。
言葉にしなくても届くだろうか。
自分探しの旅なんて。

ただの言い訳に過ぎないのだから。


 

アクアイグニス
https://aquaignis.jp

御在所ロープウェイ
http://www.gozaisho.co.jp/highlight/white-iron-tower/