vol.20 夜空に咲く伝統芸術*花火 〜秋田県大曲市〜

ずっと憧れていた花火大会。
大曲。かれこれ12年前の話になるのだけれど。
妊娠後期で花火鑑定士の資格を取りたくて、東京から出向こうとしたけれど。
さすがに臨月で行くのはどうかと思うと言われ、泣く泣く断念した経緯がある。

火と音。
本能に響く興奮。
物心ついた頃から打ち上げ花火に魅かれていた。
旅に出ると、天気が乱れる。
これはもう否定出来ないくらいに。
天気ってこんなにバリエーションがあるのね。というくらいに。極端に。
偶然とは言え、今回など旅に出る前に荒れた。
本番前日、会場は冠水となり決行が危ぶまれた。
何も知らずネットでそれを知り、愕然とする。
あぁ、もうダメだと、勝手に落ち込んだ。
開催するか否かは、
当日の朝6時に決定すると公式HPに掲載された文字。

冠水の写真をTwitterで見たとき、あまりの状態で。
翌朝の決定を待たず、一人勝手に諦めて眠りについた。
それでも、開催決定が発表される時間に起床。
公式サイトで確認。
そこには「開催決行」の文字があった。

いそいそと出発する準備をし、ツアー客に紛れて東京駅から会場に入る。
バスを降りてから会場まで徒歩1時間。
地面が泥濘(ぬかる)んでいるからと長靴で向かった。
今では、全国でここしか開催されていないという昼花火。
煙の色が鮮やかで、夜花火の前座のように気分を高めてくれた。

指定された桟敷席は、徹夜作業で足場を組んで1メートル程の高さ。その作業
を想像するだけで頭が下がる。
いきなりオープニングの花火が、
クライマックスかのようなスターマイン。
こんなに豪華でいいの?
これからどんな花火が見られるの?
期待値がおのずと上昇した。

会場のアナウンス。
目の前で打ち上げられる数々の競技花火と鑑賞花火。
2時間半。
視界に入らない程の大輪の花火。覆い被さるかのように広がりを見せながら。
身体の芯にまで響く振動音と共に、観る者を魅了し続けていた。
まるでそれはCGのように。
計算され尽くした芸術が、儚くも咲き散る。
この一瞬を生きるために。
約70万人もがこの花火大会を鑑賞しに来たという。
この日、同じ場所で。
同じものを眺めるのに。
今を生きる。
その言葉の意味を噛み締めながら。
 
 
 
 

<大曲花火大会動画・撮影者:リコ>


<訪問先>
大曲花火大会
http://www.oomagari-hanabi.com
ぴょんぴょん舎
http://www.pyonpyonsya.co.jp
長栄館 鶯宿温泉
http://www.choeikan.com
平泉・中尊寺(世界文化遺産 金色堂)
http://www.chusonji.or.jp
牛の里(前沢牛)
http://ushinosato.oshushi.com
NPO法人 大曲花火倶楽部(花火鑑定士)
http://omagarihanabiclub.blogspot.jp/p/index.html