vol.11 二期倶楽部 〜冬期クローズ前夜〜

この「リコ旅」に出ると、必ずと言っていい程に天気が荒れる。
ただ、荒れるのではなく。
抜けるような青空・二重に掛かる虹・嵐によるフライトの延期・森が騒ぐような強風・ウィンカーが間に合わないような大雨・車がスリップしそうな大雪・・・。
晴天・虹・嵐・大雨・吹雪・曇り・スコール・・・短時間の滞在だとしても、豊富なバリエーションで私を迎えてくれている。

この日もそうだった。
新幹線で向かった那須塩原。

東京を出る時は、
濃い水色で塗られたような青空に、澄んだ冬の空気に目が覚めた。

到着したのは、夕暮れ時の薄暗くなりかけた森林の奥。

20年以上もの歴史。
建物と自然のバランス。

東館は、
コンラン&パートナーズがデザインしたという。

凍える空気の中で、私は立ちすくむ。
おかえりなさい。と温もりを感じながら。

この日は、二期倶楽部が冬期休業に入る直前の日。
私は油断してダウンコートを着てくるのを忘れてしまっていた。

そこは、気高く存在する佇まいを擁していた。

那須の夕暮れ。
森がざわめくように、音を立てて強い風が鳴る。

そして、
建物の素晴らしさが私の中を吹き抜けた。

贅沢に解放された天井。
美術館のようなデザインに惹き付けられた。

凛と張られた水と外壁の石。
惜しみなく積まれた大谷石の白い壁は、
西洋のお城のようでありながら、日本のお堀のような印象。

本館のレストランを予約。
コースの食事に合わせるワイン。
ワイングラスに注がれる日本酒。

一皿ずつに合わせたマッチングのドリンクの多さに驚きながらも、
全てを満たすものだった。

特別でない日の特別な時間に。
また、何かしらの理由をつけて。
 
 
40歳になった時。
私はステージを上げたいと心に誓った。
違う景色が見たいとハッキリと自分に言った。

それから、1年も過ぎていないのだけれど。
私のライフスタイルの軸が動いた。
人は決意すると、そういう流れになるのだと実感する。

日常を変えることは、エネルギーを使う。
何かないかと期待することと、
アクションを起せるということとはイコールでないことが多い。

受け身だけではなく。
大変なことは、大きく変わること。

そして、一度チャンネルが動いてしまえば、それが日常になる。
変わらないことを怖れるのではなく。
変わってしまうことで得られる希望を胸に。

誰かを理由にそこから動くことを躊躇するのではなく。
誰かのためにも、前に進むことを選択する。

どんな理由でもいい。

私の場合は、
少し刺激が必要になったのが40歳という節目。

それでも、
ただそれだけのことを決めるのに長く時間を要した。

二期倶楽部(本館・東館)
http://nikiclub.jp

フォレストヒルズ那須
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・板室別邸
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