あの時は、もっと冷たい雨のような雪が降っていて。同じように曇り空だった。 何も知らずに訪れて。こうしてまた季節は巡る。時は流れて、流れ続けていることに。毎年眺める桜を愛でていた。 そこは同じように美しい景色と空間を保ちな…

「話したいことがあるから。」そう言われて。久しぶりに対面で会うことにした。 あまりの衝撃の告白に。心が追いつかなかった。 もちろん、本人の方が混乱しているだろうし、そのことを私に告げることを選んだことに。 やはり真摯に受…

「インナーチャイルドを癒す時がきたのかな。」そう言いながら、私に何かを委ねようとしたのだろうか。迷いながら、心を開いてくれるのだろうか。私は待つことしかできない。 決めるのは、その人自身。自然に自分の話をしてくれるように…

私はそんなに器用でもないし。面白い人間でもない。 そう思って生きているけれど。ただ、今が楽しいことは確かで。それが続けばいいと思っている。 時々、チームの中で仕事をさせてもらうのだけれど。それがまた心地よくて。こうして仕…

そもそも出不精である。そう言っても、なかなか信じてもらえない。 コロナ禍を経て、余計に億劫になった気がする。 それでも、私は人が好きで。観察をしに、外へ出る。 打ち合わせをしながら。息抜きをしながら。スマホを片手に。 今…

飛行機を眺めながら。旅の思い出を振り返る余裕もなく。パタパタと過ぎていく時間を生きていた。 無限に広がるネットの世界は、まるで宇宙のようだけれど。自分が関われる居場所など、限られているので。その時の如何に心地いいのかとい…

熊本ののどかな空気に触れながら。「あか牛」が食べたいと大騒ぎする私。 焼肉を食べられるほどの空腹具合でもなく。丼なら！と行き着いたこちらのカフェで。 のんびりと外を眺めながら。熊本の自然を感じながら秋空を見上げる。 あか…

ずっと気になっていた年下の女性。突然の「会いたい」という連絡に。 二つ返事でOKをした。笑顔の奥にある淋しさを。少しでも楽にしてあげられないだろうか。そんなことは、ただの私のエゴなので。自分から声を掛けることをしなかった…

時が過ぎれば。何事もなかったかのように過ごせることなどはなく。その事実からは逃れられない。忘れてしまうことが幸せなことだろうけれど。そんなに都合よくできないもので。 そのまま時は凍結し。いつでも取り出せるようになっている…

いつも穏やかに。自分のことを話し出してくれると。私はなんだかとても幸せな気持ちになって。 自己開示してくれることが嬉しくて。その横顔を眺めながら。話を聴いているのだけれど。 珈琲の種類を聞きながら。よくわからないけれど、…